5月24日(日)に紀伊國屋書店札幌本店で『緑の手づくり』発刊記念フォーラムが開催されました(主催・みずみどり空間研究所)。
当日は多くの方が来場されて会場はほぼ満席となり、地域に即した緑づくりへの関心の高さがうかがわれました。
フォーラムは2部構成で、前半の「著者のはなし」では、まず著者の吉井さんから「生態学的混播・混植法」の活動の歩みと、電子書籍の出版に至る経緯などのお話があり、同法の提唱者でもある岡村さんからは、実際の電子書籍をスクリーンに映し出し、端末を操作しながら内容の解説をいただきました。
後半の「緑をめぐる話し合い」では、著者のお二方に加え、実践を行っている「ホロヒラみどりづくりの会」代表の堀じゅん子さん、「北の里浜 花のかけはしネットワーク」の鈴木玲さんと、同書籍の編集に尽力された木の芽書房のはこざきいわおさんが登壇。
堀さん、鈴木さんはそれぞれの団体の活動のきっかけや実践のなかでの苦労、今後の展望についてお話しされ、編集者のはこざきさんからは電子書籍制作でのエピソードが披露されました。
フォーラム最後に行われた質疑応答でも時間の許す限り活発なやりとりが交わされ、来場した方々の興味の高さが感じられました。
この「生態学的混播・混植法」は、近隣にある樹林などからタネを採取、苗を栽培し植樹する方法で、コスト面はもとより、その土地本来の樹林を再生させる方法として東日本大震災の防潮堤・海岸林の災害復旧工事でも効果が期待されています。一部地域では試験がはじまっているなど、今後の広がりについて期待を抱くフォーラムとなりました。(K.S)