2019年3月19日(火)に札幌市交流プラザ1FのSCARTSコートにて、(一社)北海道デジタル出版推進協会主催のセミナー「進化する図書館~本の話をしよう」が開催されました。

 第一部では、地域政策プランナーの小磯修二氏、札幌市図書・情報館館長の淺野隆夫氏、滝川市立図書館の司書である深村清美氏から基調報告がありました。
 小磯氏は(一社)北海道開発協会の地域レポート『マルシェノルド』最新号のテーマである「進化する図書館」の研究調査を元に、図書館の新しい試みを取り上げ、「面白くなった」図書館の紹介をしました。
 淺野氏は昨年10月にオープンしたばかりの「本を貸し出さない」「働く人をターゲットにした」新しい都市型の図書館のコンセプト、役割について話され、深村氏は市役所の中に移転した図書館の特徴、数々の試みを紹介されました。

 第二部は、その三氏に加え、亜璃西社代表の和田由美氏、紀伊國屋書店札幌本店店長の石堂聡氏、協会の代表理事でもある中西出版の林下代表によるパネルディスカッションです。
 基調報告を元にそれぞれの立場から、図書館との関係性や本にまつわる様々な思い、これからの方向性について意見が交わされました。
 また林下代表理事から、協会の活動の一つとして、図書館振興財団の助成を受けて3年がかりで実現した、『新札幌市史』のデジタル化公開事業について説明があり、まだ一般公開前ですが特別にデモ公開され会場から大きな拍手を受けました。この成果物は3月初めに札幌市中央図書館に寄贈されたばかりのものです。
 120名を越える熱心な参加者が集まり、登壇者からは語り足りないので次回の開催を望みたいという発言も出されました。協会としては初めてのセミナー開催でしたが盛況の内に終了したと言えます。