001
2014年7月20日(日)、鹿児島県いちき串木野市羽島に、薩摩藩英国留学生記念館(SATSUMA STUDENTS MUSEUM)がオープンしました。
今から約150年前の1865年に、19名の若き薩摩藩士がイギリスに密航し、帰国後は様々な分野で日本の近代化や国際化に貢献しました。薩摩藩英国留学生、いわゆる「薩摩スチューデント」の生きざまと功績を顕彰するため記念館が建設されました。
羽島(はしま)は、留学生が2ヶ月余り身を潜め機帆船に乗り込み出発したゆかりの地です。式典では羽島小学校と中学校の生徒たちが、留学生たちの紹介を鹿児島弁と英語で紹介し出席者の喝采を浴びていました。(羽島は英語教育に力を入れています)
記念館は瀟洒な洋館建築ですが、南九州産の煉瓦を積み上げ、和瓦屋根を白漆喰で固定するという技術が使われ、また留学生が乗った機帆船をモチーフに、本物の木製マット付きの展望甲板デッキを設置しています。
館に入るとカフェとライブラリーがあり、洋式書斎の風情を演出しています。ショップやインフォメーションカウンター、そしてシアターも用意されています。
2階展示室は留学生達が体験した旅と、ヨーロッパ文化との出会い、そして帰国後の活躍や波瀾の人生を紹介しています。白を基調としたモダンでシンプルな空間となっています。
薩摩スチューデントの一人で、国産初の冷製麦酒醸造に成功し、また勧業試験場・葡萄酒醸造所・製糸所・鶏卵孵化場・仮博物館・牧羊場などを創設し、北海道産業の基礎を築いた村橋久成を顕彰する北海道久成会と、北海道で初めて野生のホップが発見された地である岩内のサッポロビール会より15名の代表が開館セレモニーに出席し、かごしま久成会・加治木薩幌浪漫倶楽部の皆さんと交流しました。(Y)
※参考記事は、こちら