2015年1月10日（土）、市立小樽美術館にて開催されている、美術家谷口明志さんの個展へ行ってきました。この日は展覧会の初日で、10日、11日の2日間は作家の公開制作・展示を見ることができました。谷口さんは、作品のパーツとなるものを会場で組み合わせ配置していく、いわば会場で制作をするというスタイルなので、作品がまさに作り出されていく最中の様子を見ることができるのは嬉しい企画でした。
谷口さんのこれまでのさまざまな「線」に対するアプローチを一挙に見られる展示は圧巻。ひとつひとつの作品に対峙して、線の行先をたどりながら、鑑賞する私自身も線とあそぶ。数々の試みを連続して見ることで、谷口さんと「線」との密な関わりを感じ取れたような気がしました。
10日にはまだ、奥の展示室の展示が終わっておらず、谷口さんご自身もどうするか思案されているところでした。ごく個人的な見解ですが、谷口作品には、確かに感じ取ったと思っても、なにかするりと逃げていってしまうような感覚をおぼえてきたので、今回はどんな風にその感覚を味わえるのだろうと、勝手にあの日見られなかったその部屋の結末をわくわくして想像しているのです。必ずもう一度見に行かないと！（E.H）
「谷口明志 インスタレーション 線の虚構」
市立小樽美術館にて開催中
会期：2015年1月10日（土）～3月15日（日）
※休館日：月曜日・祝日の翌日（ただし土・日の場合は休まず振替）
