ブックフェア会場

2014年10月16日(木)・17日(金)の両日、札幌総合卸センター共同会館で「図書館のためのブックフェア2014」が開催されました。
このブックフェアはTRC(図書館流通センター)主催で毎年行われているもので、19,000冊あまりの図書の展示をはじめ、図書館で必要とされる用品のデモなどがあり、同社を通じて図書を購入している図書館員の方々が、実際の本を手に取り選書することができる貴重な機会となっています。

中西出版は今回、HOPPA(北海道デジタル出版推進協会)の一員として、道内10社の出版社とともに展示図書を提供。「北海道の出版社」として合計200点ほどの書籍の展示を行い、来場の方々に道内出版物の存在をアピールしました。

また、16日14時からは会場2階で「電子図書館サービスの動向~電子書籍と読書アクセシビリティ~」と題したセミナーが行われ、盛田宏久氏(大日本印刷株式会社 hontoビジネス本部)、矢口勝彦氏(図書館流通センター 電子図書館推進担当)を講師に、電子書籍市場の動向や現在の電子図書館の概況、今後の動向についてのお話がありました。

セミナーでは2016年4月施行の「障害者差別解消法」により、公共図書館の法的義務となる「合理的配慮」について、当事者の声を交えて解説。電子図書館も今後に向け、アクセシビリティの高い電子書籍の特徴を生かした音声読み上げ、配色の変更などの機能の実現に取り組んでいると話されました。

民間事業者の場合、この「合理的配慮」の提供は努力義務となりますが、文化の一翼を担う出版社として、より多様な形での「本」の提供が求められることが理解できました。